孫崎氏の「カナダの教訓、超大国に屈しない外交」がTPPでも参考になった

「カナダの教訓 超大国に屈しない外交」孫崎亨著 PHP文庫を読んだ。
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 そこで注目したのは、カーター大統領の時代にアメリカとカナダで漁業協定が結ばれた時のことだ。
 この協定に、米上院がホタテガイの取り分に不満な漁民の圧力を受けてストップをかけてきた。
 そこで米政府はカナダに対して「上院議員の選挙区を考慮したホタテガイの漁獲量を決めない限り協定は動かない」として交渉の再会を呼びかけた。

 これに対して、カナダは「ノーサンキュー。受け入れられない」と回答した。

 カナダの外務次官は「我々は既にアメリカと交渉してきたのだ。交渉は一度で十分だ。なぜ外国は大統領と彼のひきいる行政府と交渉し、2度目の交渉を上院としなければならないのか」とアメリカの上院議員に言った。
 アメリカの上院議員は「条約は今のままの状態なら我々アメリカの議員が受諾しないことをカナダは知っているべきだった」と述べたそうです。

 いまTPPで日本は米政府と交渉しているが、アメリカの議会がどのような態度をとるのかまったく分からないまま、アメリカに譲歩して良いものだろうか。もっと譲歩せよと迫られることになる恐れはないのだろうか。
 カナダのように、「ノーサンキュー」で撤退しかないと思う。

 孫崎氏は、「独自路線を取る国が、最終的には最も信頼される」とカナダの教訓を語っている。

 1990年代に書かれた本だが、大変参考になる。

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