「二宮金次郎の一生」を読む

Oさんが「これを読んでみられ」と貸してもらった本である。余り他人から薦められた本は、読まない質だが、これには引き込まれた。
この本の表紙は、Oさんが「汚れたので、自分で書いた」とおっしゃっていた。インターネットで調べると、二宮金次郎の絵が描いてある表紙だったようだ。
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昔子どもの時分に、小学校に二宮金次郎の銅像があった。よく働き、よく勉強する模範と、されていたが、特別な関心もなく、何となく、上から押しつけがましいという記憶が残っているだけだった。
今読んでみると、二宮金次郎は江戸時代末期の人物で、藩主に対して年貢の減免をさせることによって、農民のくらしを安定させるという方法で、農村の窮状を救い、村を再建していったことがよくわかり、感心した。
すべてが成功したわけではなく、支配階級の武士と、農民の利害が対立し、成功しなかった農村再建の事業も、きちんと書いてあった。成否の分かれ目は、年貢の減免を藩主が受け入れたかどうかだった。
窮状のひどい農村で1年目に着手するのは、貧困な農民の救済(おかゆの炊き出し、屋根の修理)、勤勉な農民の表彰などである。
江戸末期には、日本にも資本主義の芽が芽生えていたようで、年貢の減免で生み出した余剰米を貸付、村の再建費用に充てていくやり方が丁寧に描かれていた。著者の略歴を見ると、銀行の副頭取をされていたようで、なるほど利殖には詳しいわけだと思った。
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現在の自民党・公明党政権のやり口を見ると、庶民増税で、財界・大企業を支援ばかりしており、二宮金次郎が生きていたら、これを正そうと、きっと努力すると強く思った。
巻末に掲げられていた参考文献を紹介する。
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出版社は栄光出版社。著者は三戸岡道夫。2002年刊。
私はこの出版社の本を読んだ事はないが、知らない出版社でも(たとえばimaruでも)、読んでみて、新たな知見を開かれる本であれば、ここで紹介していきたい。

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