日本会議の研究、扶桑社新書212を読んで驚いた。
これはぜひ多くの人に読んでもらいたい。
日本会議に関する報道が、最近、新聞、テレビで見るようになったが、私は『日本会議の研究』という扶桑社新書212を友人に貸してもらって読んだ。あまりマスコミ等で報道されていないことが、この本には書いてある。しかも、具体的な資料を付けてあり、説得力があった。
著者は菅野完氏、5月1日に発行されたばかりだ。
日本会議の面々は、安倍政権を支え、憲法改正を目指している。
著者はこの本を出した目的を次のように述べている。
「(P220) ここで本書の問題意識について改めて触れておこう。
『安倍政権の反動ぶりも、路上で巻き起こるヘイトの嵐も、『社会全体の右傾化』によってもたらされたものではなく、『実は、ごくごく一握りの一部の人々が長年にわたって続けてきた『市民運動』の結実なのではないか?』
本書の目的はこれらの仮説を立証することにある。」
この本はぜひ多くの人に読んでもらいたいので、若干この内容を紹介したい。アマゾンでも売っているし、値段も800円プラス税だ。
日本会議の源流は『生長の家』政治運動
第2章の歴史を紹介したところを読んで驚いた。
「(P42) 宗教団体の集まりとしてスタートした『日本をまもる会』(日本会議の前身)
一方で、今の日本会議の役員名簿からは消えている宗教団体がある。『生長の家』だ。
生長の家は、谷口雅春が1930年に組織した強烈な反共意識にもとづく右派的な教義を説く宗教団体だった。」
生長の家はその後政治活動から手を引いたが、その教えを原理主義者として貫いている人々が日本会議の中心となっていることを、次のように証明していた。
「(P221) 安倍政権を支える『生長の家政治運動・第3のライン』
現在の『宗教法人生長の家』の路線変更を否定し、忠実に生長の家創始者・谷口雅春先生の教えを学ぶ『生長の家』原理主義者のイベント
(P222) 教育勅語を唱和、愛国行進曲を歌唱する塚本幼稚園 大阪護国神社で
(P225) 『生長の家原理主義』の機関誌創刊号(平成14年9月27日発行)
編集人 百地章
政府が『集団的自衛権は合憲である』と主張する際には、百地章のコメントが必ず引用されていた。つまり、2015年の夏、官邸側のイデオローグのような立場にいた百地章は、『谷口雅春先生を学ぶ』創刊号の編集者だった。そして、『谷口雅春先生を学ぶ会』の会合で、稲田朋美は『祖母から受け継いだ』という『生長の家』の根本経典である『生命の実相』を振りかざしながら講演している(ダイジェスト第6回東京靖国一日見真会)。」
特殊な『インナーサークル』に支配される安倍政権
次の指摘は重要だ。
「(P217) 特殊な『インナーサークル』に支配される安倍政権
『日本会議』支える『日本青年協議会』は、『生長の家』の学生運動からスタートしたものだ。
こうした事実からは、安倍政権が『生長の家』政治運動の関係者という『インナーサークル』の強い影響下にあるという、由々しき事態が見えてくる。」
日本会議の憲法改正の手順『緊急事態条項』から
自民党の改正の動きと一致
憲法改正の最終目標は「明治憲法の復活」だが、それに至る過程で、次の3つの順序ですすめるという。最初に出てくる緊急事態条項、自民党がいま持ち出している話と一致するではないか。
「(P181) レジュメに『日本政策研究センター』がめざす憲法改正の手順が克明に記載
『憲法改正のポイント』
1.緊急事態条項の追加
非常事態に際し、『三権分立』『基本的人権』等の原則を一時無効化し、内閣総理大臣に一種の独裁権限を与えるというもの。
2.家族保護条項の追加
憲法13条の『すべて国民は、個人として尊重される』文言と、憲法24条の『個人の尊厳』の文言を削除し、新たに『家族保護条項』を追加するというもの。
3.自衛隊の国軍化
憲法9条2項を見直し、明確に戦力の保持を認めるというもの。
ここで注目すべきは『改正対象』の順番だろう。
そして、この考え方は、自民党内に設置された憲法改正推進本部の動きと一致する。」
日本会議に関する報道が、最近、新聞、テレビで見るようになったが、私は『日本会議の研究』という扶桑社新書212を友人に貸してもらって読んだ。あまりマスコミ等で報道されていないことが、この本には書いてある。しかも、具体的な資料を付けてあり、説得力があった。
著者は菅野完氏、5月1日に発行されたばかりだ。
日本会議の面々は、安倍政権を支え、憲法改正を目指している。
著者はこの本を出した目的を次のように述べている。
「(P220) ここで本書の問題意識について改めて触れておこう。
『安倍政権の反動ぶりも、路上で巻き起こるヘイトの嵐も、『社会全体の右傾化』によってもたらされたものではなく、『実は、ごくごく一握りの一部の人々が長年にわたって続けてきた『市民運動』の結実なのではないか?』
本書の目的はこれらの仮説を立証することにある。」
この本はぜひ多くの人に読んでもらいたいので、若干この内容を紹介したい。アマゾンでも売っているし、値段も800円プラス税だ。
日本会議の源流は『生長の家』政治運動
第2章の歴史を紹介したところを読んで驚いた。
「(P42) 宗教団体の集まりとしてスタートした『日本をまもる会』(日本会議の前身)
一方で、今の日本会議の役員名簿からは消えている宗教団体がある。『生長の家』だ。
生長の家は、谷口雅春が1930年に組織した強烈な反共意識にもとづく右派的な教義を説く宗教団体だった。」
生長の家はその後政治活動から手を引いたが、その教えを原理主義者として貫いている人々が日本会議の中心となっていることを、次のように証明していた。
「(P221) 安倍政権を支える『生長の家政治運動・第3のライン』
現在の『宗教法人生長の家』の路線変更を否定し、忠実に生長の家創始者・谷口雅春先生の教えを学ぶ『生長の家』原理主義者のイベント
(P222) 教育勅語を唱和、愛国行進曲を歌唱する塚本幼稚園 大阪護国神社で
(P225) 『生長の家原理主義』の機関誌創刊号(平成14年9月27日発行)
編集人 百地章
政府が『集団的自衛権は合憲である』と主張する際には、百地章のコメントが必ず引用されていた。つまり、2015年の夏、官邸側のイデオローグのような立場にいた百地章は、『谷口雅春先生を学ぶ』創刊号の編集者だった。そして、『谷口雅春先生を学ぶ会』の会合で、稲田朋美は『祖母から受け継いだ』という『生長の家』の根本経典である『生命の実相』を振りかざしながら講演している(ダイジェスト第6回東京靖国一日見真会)。」
特殊な『インナーサークル』に支配される安倍政権
次の指摘は重要だ。
「(P217) 特殊な『インナーサークル』に支配される安倍政権
『日本会議』支える『日本青年協議会』は、『生長の家』の学生運動からスタートしたものだ。
こうした事実からは、安倍政権が『生長の家』政治運動の関係者という『インナーサークル』の強い影響下にあるという、由々しき事態が見えてくる。」
日本会議の憲法改正の手順『緊急事態条項』から
自民党の改正の動きと一致
憲法改正の最終目標は「明治憲法の復活」だが、それに至る過程で、次の3つの順序ですすめるという。最初に出てくる緊急事態条項、自民党がいま持ち出している話と一致するではないか。
「(P181) レジュメに『日本政策研究センター』がめざす憲法改正の手順が克明に記載
『憲法改正のポイント』
1.緊急事態条項の追加
非常事態に際し、『三権分立』『基本的人権』等の原則を一時無効化し、内閣総理大臣に一種の独裁権限を与えるというもの。
2.家族保護条項の追加
憲法13条の『すべて国民は、個人として尊重される』文言と、憲法24条の『個人の尊厳』の文言を削除し、新たに『家族保護条項』を追加するというもの。
3.自衛隊の国軍化
憲法9条2項を見直し、明確に戦力の保持を認めるというもの。
ここで注目すべきは『改正対象』の順番だろう。
そして、この考え方は、自民党内に設置された憲法改正推進本部の動きと一致する。」
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